2011年 11月 13日
どうしてEUの危機に学ばないのか |
TPPは自由貿易を推進するかどうかの問題ではなく、主権を守るかアメリカのいいなりになるかの戦いであるという認識を持っていますが、ここでは、TPP推進派が主張する、開国、貿易立国、自由貿易そしてその潮流に乗り遅れるなという主張が正しいかどうかを考えてみます。
TPPは自由貿易圏を構築しようとするものです。 どうしてEUが崩壊の危機にあることに学ばないのでしょうか。 TPPの構想が生まれたのは、EUの其の当時の成功に大きく影響されてのことです。 別のブロック経済圏構想も同様です。 しかし、今、目標にしたEUが崩壊の危機にあるのです。 EUを見れば自由貿易圏構想は幻想であったことが明らかです。 それとも、EUは通貨の統合まで進めてしまったのが間違いでブロック経済圏の形成は間違っていなかったのでしょうか。
間違いが明らかになった潮流に乗ってはいけないのです。 流れを逆転しなければなりません。
自由競争、自由貿易は社会基盤がしっかりしていて道徳観などが共通する範囲においては進歩、発展を促し有効でしょう。 社会基盤が異なった多国間で道義のない経済合理性だけを追求するアメリカ型市場メカニズムを推し進めれば必ず痛手を受ける国が出てきます。 勝者と敗者が生まれるのは必然です。
日本は、市場メカニズムに基づく自由貿易ではなく、道義のある互いに相手国を思いやる貿易が出来る仲間を増やしてゆく必要があります。 それは、アメリカやオーストラリアではなく、アジアや中近東の諸国でしょう。
by hazansho
| 2011-11-13 16:49
| TPP