2011年 09月 28日
米中密約はあるものと思え |
田久保氏は、先の産経「主張」に同調し、片務性から双務性への安保再改定を説く。
田久保氏は、「核心は「米国は日本を守るが、日本は基地提供だけで事実上米国を守る義務を負わない」性格の条約がいまの国際情勢の中で通用するかどうかの問い掛けだ。」と述べるが、現行条約には、米国が日本を守るとは明記されていない。 産経「主張」にコメントした拙ブログ「産経はどこの国の新聞か 」に示した通りである。
米中密約があることを銘記すべきだろう。ニクソン大統領とキッシンジャー補佐官が周恩来首相とかわした密約は、ブッシュ大統領と江沢民主席との間でも確認されているようだ。 今も効力を持つという。
日下公人氏と高山正之氏との対談をまとめたPHP研究所刊「「アメリカはどれほどひどい国か」の中で日下氏が明らかにしている米中密約は次の3項である。
1. 東アジア地域において日本にだけは核武装させない。
2. 米軍は日本から出ていかない。 駐留を続ける。
(これは、米軍による日本防衛の意思を中国に示したものではなく、出ていくと日本が自主防衛を始めてしまうので“ビンの蓋”が必要だという意味。)
3. 日本政府には、台湾と朝鮮半島をめぐる発言権を持たせない。
米中とも腹黒い連中である。
この密約を念頭に置いて田久保氏の「正論」を読めば、日本のための正論ではなく米国の意向の先触れであることがが自ずから分かる。
by hazansho
| 2011-09-28 08:59
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