2015年 05月 03日
オバマ大統領、海兵隊の沖縄からグアムへの移転の前進を再確認 |
日米首脳共同記者会見においてオバマ大統領は、「海兵隊の沖縄からグアムへの移転を前進させることを再確認した」と述べています。
大変重要な発言ではないでしょうか。普天間の辺野古への移転ではなくグアムへの移転が可能になります。
私がこの発言を知ったのは Sputonik 日本 の記事「オバマ大統領 沖縄から海兵隊基地撤去の用意確認」でした。
そこで、日本のメディアの記事を探したのですが、見つかったのはNHKの同時通訳誤訳の訂正記事でした。
(以下、産経新聞より引用)
NHKが同時通訳で誤訳 オバマ大統領の発言
NHKは29日、日米首脳会談の共同記者会見を伝える同日未明の中継で、オバマ米大統領の発言の同時通訳に誤りがあったとして朝のニュースで謝罪した。
NHKによると、同時通訳では「沖縄の普天間基地の移転について、より柔軟に対応したいと思います」としたが、正しくは「沖縄に駐留する海兵隊のグアムへの移転を前進させることを再確認した」だったという。(引用終わり)
新聞はどのように報道したのでしょうか。
によると、3紙は、次のように報じたそうです。
○ 読売新聞:「沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題について、オバマ氏は「より柔軟に対応したい」と述べ」
○ 朝日新聞:「首脳会談の終了後、オバマ大統領は共同記者会見で沖縄の負担軽減について「より柔軟に対応したい」とだけ語った」
○ 産経新聞:「米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を推進する方針に関し「より柔軟に対応する」と表明した」
NHKの誤訳を踏襲しています。
新聞記者が NHKの誤訳を引用するでしょうか。 複数の新聞記者が同じように誤訳をするでしょうか。
これは、予め記者や同時通訳者に、オバマ大統領の発言要旨邦訳が渡されていて、そのように報道するように要請されていたに違いありません。
首脳会談の後の共同記者会見での発言ですので、 首脳会談において海兵隊のグアムへの移転が話し合われたに違いありません。 安倍首相は、今になってそんなことを言ってもらっても困るとでも言ったのでしょうか。 しかし、それはおかしいですね。 "再"確認としているのですから、以前からそのように約束されていた見るべきでしょう。そして、オバマ大統領は日本国民に伝えるべく、記者会見の発言にこのことを含めることを伝えたはずです。 日本は、困ってしまい、誤訳したテキストを用意し、メディアに協力を求めたのかもしれません。 NHKは、さすがに同時通訳の誤訳をそのままにしておくのはまずいと思い訂正記事を出したのだと思いますが、NHKのニュースで海兵隊のグアムへの移転を取り上げた形跡はありません。
安倍政権の暴走です。オバマ大統領の発言を無視するあるいは曲げて報道させるとは。
辺野古基地建設を欲していたのは、アメリカではなく日本ということになります。
基地建設に絡む利権を失いたくないからでしょうか。 さすがに、それはないでしょう。
辺野古基地を自衛隊の、将来の海軍の基地にしたいという狙いがあるからでしょうか。
アメリカには、オバマ大統領とは別にブッシュ元大統領などの好戦的な勢力がり、彼らがこれまで日本をコントロールしてきたので安倍政権は依然としてこの好戦的グループの指示通りに動いているのでしょうか。
背景、狙いはよくわかりませんが、安倍政権が、オバマ大統領の発言を正しく日本国民に伝わらないように工作したとしたらこれは、大変恐ろしいことです。 報道統制は、このような段階にまで来ているのでしょうか。
以下、 記者会見の全録です。
動画
(全録)日米首脳会談後、両首脳がそろって記者会見
3:40 あたりからの発言。
”I reaffirmed our commitment to move forward with the relocation of Marines from Okinawa to Guam."
昨日の拙ブログ:
オバマ大統領の「海兵隊のグアムへの移転を前進」発言を無視するメディアと日本政府
by hazansho
| 2015-05-03 13:58
| 外交