こういう記者がいるとは嬉しい限りだ |
勲章の話をとっかかりに、日本無差別爆撃を指揮した残虐非道のカーティス・ルメイ大将を採り上げている。
最近の産経は、中国や韓国については立派に報道するものの、アメリカについてはからっきし意気地なく、お先棒を担いでいるのではと思われるほどだったが、久しぶりに骨のある記事を読んだ。
残虐非道はカーチス・ルメイだけではない。 アメリカの指導者層にも日本人の半分くらいは消してまえと考える人たちがいたようだ。 半分くらい殺すつもりでなければ日本各都市の無差別爆撃などは考えられない。 そして、原爆投下候補地は爆撃の対象から外し、無傷で残したという。 京都、小倉、新潟、広島、長崎などであった。 ルーズベルトは、「日本人は4つの島に閉じ込めて滅ぼせ」とキャンベル英公使に語ったという。 産経新聞の記者であった高山正之氏が「変見自在」に書いている。
空襲、原爆の非道についての非難を防ぐためには日本軍がより残虐であったことを強調するほかはない。 こうして南京大虐殺、100人斬りなどがいい加減な情報に基づき極東軍事裁判でも採りあげられ、大きく報道された。
当時は、GHQによる報道管制下にあり、やむを得ない事情もあるが、今も依然として同じような報道をする朝日などには困ったものだ。
朝日新聞に限らず、占領中はGHQによる徹底した報道管制があったことを私が知る限りどの新聞も明らかにしていない。 正しく報道してこなかったことを国民に詫びていない。 メディアが信頼されるためには、占領下の報道についてのメディアからの反省、謝罪、そして戦後記事の検証が必要だろう。
【軍事情勢】スペイン王室と東京大空襲
2011/09/25 00:44
スペイン王室のアストゥリアス皇太子財団が10月、権威あるアストゥリアス皇太子賞(平和部門)を、自衛官ら「フクシマの英雄」に贈るという。賞は「逆境の中で勇気や責任・使命感を世界中に示した」偉業に向けたものだ。この“朗報”に接した瞬間、ある「残忍」な米国軍人の名前が唐突に浮かんだ。
「フクシマの英雄」に賞
後に米空軍参謀総長となるカーティス・ルメイ大将(1906~90年)。東京大空襲をはじめとする非武装日本国民の無差別大量殺戮(さつりく)を立案・指導した、我(わ)が国にとっては悪魔のような将軍だ。意識的且(か)つ堂々と国際法違反を犯した蛮行は、日本の産業基盤を破壊し、戦意をくじいた。つまり、国力低下にトドメを刺した意味において、一応は「戦略爆撃」と呼ばれる。
だが、この作戦はルメイだからこそ完遂できた。政府の要請により経営管理論や統計学を活用し効率的空爆を研究していた後の米国防長官ロバート・マクナマラ(1916~2009年)は、ルメイに関して次の様(よう)な報告書を残している。
《戦争において出会った軍関係者の中で最高の戦闘指揮官だった。ただし、好戦的で『残忍』だと思った。彼がこう言ったことがある。『どんな航空機であろうが離陸してしまえば、目標まで飛行するか、搭乗員を軍法会議にかけるだけということだ』。この言葉により任務中止率は一夜で低下した。そういう類(たぐい)の指揮官だった》